Le Père 父
開催日時 | 2019年3月6日(水) 19:00開演 |
会場 | 高知市文化プラザかるぽーと大ホール |
入場者数 | 626名 |
フロリアン・ゼレール作の「Le Pere 父」。2012年フランスのパリでラディスラス・ショラー演出によって初演され、以後、2019年3月までに40の国と地域で上演されてきました。
待望の日本公演は、東京を皮切りに、長野や兵庫など、全国6カ所で上演されました。
主役である父を演じたのは、橋爪功。劇中、老いていく姿は圧巻で、一つひとつの仕草に名優としての妙を感じ、多くの観客を魅了しました。対する娘役を演じたのは、若村麻由美。凛とした女性としての強さ、役に入りきる姿勢、名女優としての一旦を見せつけました。その他、脇をかためた、壮一帆、太田緑ロランス、吉見一豊、今井朋彦らの演技も迫力があり、どんどん話しに引き込まれていきました。
稽古から、多くの月日を共にしているキャストメンバー、場当たり時には、冗談を言い合うなど、仲の良さを垣間見せ、会場によって、違ってくる舞台スペースをどのように使うか、入念に全員でチェックする姿は印象的でありました。そのチームワークの良さから、高知公演は大成功。
多くの観客が、「良かった〜」と声をかけてくださいました。終演後は、ほぼ全員でのスタンディングオーベーション。二度・三度と行ったカーテンコールあと、鳴り止まない拍手に、橋爪功さんは、「高知のお客さんはすごいね!」と喜びの声をかけてくださいました。
介護という重いテーマをユーモラスも交え劇にした本作、それぞれの役者と自分を重ね合わせ、感情移入してしまう方も多かったようです。終演後、涙ながら帰路につくお客さんの姿もあちこちに見られ、本作の成功を物語る一幕となりました。
アンケートより
・人の記憶の中を見ているのか自分の時間が戻っているのか、初めて観た不思議な世界でした。
・父親視点で物語が進行されていて、登場人物も時系列もどんどん変わっていくので、主人公の不安な気持ちが伝わって良かった。
・80歳の母の介護をしていて母の頭の中を少し理解できたように思いました。シンプルなセットで照明の使い方もとても効果的で美しいと思いました。
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